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函館の実家が空き家に?相続後の管理と選択肢を解説

空き家空き地

竹下  猛

筆者 竹下  猛

不動産キャリア14年

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遠方に住んでいるあいだに、函館の実家がそのまま空き家になってしまっている。
そんな状況に、なんとなく不安を感じていませんか。
相続で引き継いだ実家は、放置しているだけでも老朽化や防犯面のリスクが高まり、気付かないうちに近隣トラブルや責任問題へ発展するおそれがあります。
一方で、どんな手続きや管理をすればよいのか、どこから手を付けるべきか分からず、つい後回しにしてしまう方も少なくありません。
この記事では、函館の実家を相続して空き家になった場合のリスクから、基本的な相続手続き、遠方在住でもできる管理のコツ、そして今後どう活用・整理していくかの選択肢までを、順を追って分かりやすく解説します。
実家とご自身の将来を守るために、まずは全体像をつかむところから始めていきましょう。

函館に実家を相続し空き家化するリスク

函館市では、人口減少や高齢化の進行に伴い、空き家の増加が大きな課題になっています。
函館市が公表している空家等対策計画によると、住宅・土地統計調査をもとにした空き家率は約19%台とされ、全国平均を上回る水準で推移しています。
また、空き家の中でも賃貸や売却用でない「その他の住宅」が一定割合を占めており、その多くは相続をきっかけに居住者がいなくなった住宅とされています。
このように、相続を契機とした実家の空き家化は、函館市全体の空き家問題の主要な要因の一つになっているといえます。

遠方に住みながら函館の実家が空き家になっている場合、建物の劣化に気づきにくく、倒壊や一部破損の危険性が高まります。
全国的な調査や事例では、長期間人が出入りしない住宅は、風雨や積雪、経年劣化により屋根や外壁が傷み、台風や地震の際に倒壊や部材落下が発生するおそれがあるとされています。
さらに、人の気配がない建物は侵入盗や不法侵入、放火などの犯罪に利用されやすく、防犯上の弱点になりがちです。
雑草の繁茂やごみの不法投棄、害獣や害虫の発生などが重なると、近隣住民からの苦情やトラブルにつながりやすくなります。

空き家を相続した所有者や相続人には、法律上、建物や敷地を適切に管理し周囲に危険や迷惑を及ぼさないようにする責任があるとされています。
民法上の不法行為責任や工作物責任の考え方から、倒壊や落下物によって通行人や近隣の建物に被害が出た場合、損害賠償を求められる可能性があります。
また、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、市町村が「特定空家等」と判断した場合には、指導や勧告、命令、さらには行政代執行により費用負担が生じることもあります。
相続放棄を検討している段階であっても、家庭裁判所での手続きが完了するまでは管理責任を負うとされているため、放置せず最低限の管理を行うことが重要です。

項目 内容 主な影響
空き家の増加状況 空き家率約19%台 地域全体の課題
相続が要因の空き家 居住者不在の実家 その他の住宅として増加
放置によるリスク 倒壊・防犯・苦情 賠償責任や行政措置

函館の実家を相続したときの基本手続きと注意点

函館にある実家を相続した場合、まず意識したいのが不動産の名義変更である相続登記の手続きです。
相続登記では、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本や住民票の除票、相続人全員の戸籍謄本などをそろえ、誰がどの割合で不動産を承継するかを登記簿上に反映させます。
遺言書があるかどうかや、法定相続分どおりに分けるかによって、必要となる書類や書き方も変わります。
手続きを先延ばしにすると書類の収集が難しくなるため、死亡届や各種おくやみ手続きと並行して、早めに準備を進めることが大切です。

相続登記は、これまで義務ではありませんでしたが、改正不動産登記法により、2024年4月1日から申請が義務化されています。
具体的には、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記をしなければならず、正当な理由なく怠った場合は10万円以下の過料の対象となります。
また、2024年3月31日以前に発生した相続でまだ登記をしていない場合も、原則として2027年3月31日までに相続登記を行う必要があります。
期限までの手続きが難しいときは、自分が相続人であることだけを申し出る相続人申告登記という方法も用意されています。

相続人が複数いる場合は、誰が実家を取得して管理するのか、いつまで空き家として保有するのかなどを話し合う遺産分割協議が重要です。
遺産分割協議は、相続人全員が参加し、合意した内容を書面にまとめた遺産分割協議書を作成することで、後々のトラブル予防につながります。
遠方在住の相続人が多い場合は、電話やオンライン会議、郵送などを組み合わせて早めに方針を固めると、相続登記の期限管理もしやすくなります。
話し合いがまとまらず相続登記が遅れると、管理責任の所在があいまいになり、空き家の維持や利活用の検討も進まなくなるため注意が必要です。

手続きの段階 主な内容 注意したい点
相続関係の確認 戸籍収集と相続人確定 早期収集と漏れ防止
遺産分割協議 実家の取得者と持分決定 相続人全員の合意形成
相続登記申請 法務局への登記申請 3年以内申請と過料回避

遠方在住でもできる函館の空き家・実家管理のコツ

遠方に住みながら函館の実家を管理する場合は、家屋の劣化を防ぐための基本的な手入れを計画的に行うことが重要です。
具体的には、数か月に1回程度の頻度で屋内外の見回りを行い、雨漏りや外壁の破損、庭木の越境などを確認しておくと安心です。
あわせて、滞在時には全室の窓を開けて換気し、水道の通水をして配管内の腐食や臭いを防ぐと良いとされています。
冬季には屋根や敷地内の雪下ろし・除雪を行い、落雪や破損により近隣へ被害を及ぼさないよう十分に注意することが大切です。

また、遠方在住の場合でも、実家に届く郵便物を整理しておくことで、重要なお知らせの見落としを防げます。
特に、固定資産税や都市計画税などの納税通知書は、期限内に確実に納付し、延滞金の発生を避けることが必要です。
電気・ガス・水道などの公共料金については、解約するか最低限の契約に切り替えるかを検討し、無駄な基本料金の支払いを見直すと負担軽減につながります。
このほか、火災保険の補償内容を空き家の利用状況に合わせておくことで、万一の事故に備えた安心感を確保できます。

さらに、函館市では「空家等の適切な管理に関する条例」や「函館市空家等対策計画」に基づき、相談窓口を設けて所有者の支援に取り組んでいます。
市の空家対策担当では、危険な空き家に関する相談や情報提供に応じており、必要に応じて現地調査を実施する仕組みが整えられています。
また、空き家の除却工事費用の一部を助成する「空家等除却支援補助金」など、状況に応じて利用できる制度も用意されています。
このような公的支援の内容は年度により変更されることがあるため、最新の制度や申請方法については、事前に函館市の公式情報を確認しながら活用することが大切です。

管理の場面 遠方在住での主な対策 函館市の活用できる支援
建物・設備の維持管理 定期見回りと換気・通水 空家等対策計画の情報
事務手続きや費用管理 税金と公共料金の整理 市税に関する相談窓口
老朽化や危険性への対応 早期の修繕や除却検討 空家等除却支援補助金

函館の実家空き家を今後どうするか考える選択肢

遠方に住みながら函館の実家を相続する場合、そもそも相続するかどうかを含めて早い段階で整理しておくことが大切です。
自分が将来住む予定がないのか、一時的な帰省先として残したいのかといった利用見通しを家族と共有し、相続後の管理や費用負担を誰が担うか話し合う必要があります。
また、相続放棄を検討する場合は、相続開始を知った日から原則3か月以内に家庭裁判所で手続きが必要とされているため、期限を意識して情報収集を進めることが重要です。

実家を相続したあとも住む予定がない場合、活用・管理・解体など複数の選択肢があり、それぞれ費用と手間のかかり方が異なります。
たとえば売却や賃貸として活用できれば、固定資産税や維持管理費の一部を賄える可能性がありますが、建物の状態によっては修繕費が必要になることがあります。
一方で、老朽化が進み特定空家に該当するおそれがある場合には、近隣への危険を防ぐために解体を選択し、将来のトラブルや行政指導のリスクを減らす考え方もあります。

遠方在住でこまめに通えない場合は、早めに専門家や公的窓口へ相談し、自分だけで抱え込まないことが大切です。
全国的にも、空き家の所有者が「どうすればよいか分からない」「相談先が分からない」と感じている事例が一定数あるとされており、放置された空き家の多くは相続が主な要因と分析されています。
函館市でも空家等対策計画や相談窓口を設けており、相続や活用、解体に関する情報提供や助言を受けられる体制が整えられているため、早い段階で活用することで負担や不安の軽減につながります。

選択肢 主なメリット 主な注意点
相続して活用 売却や賃貸で収益化 修繕費や管理負担発生
相続して管理 実家を将来に残せる 遠方管理の手間と費用
解体や処分 倒壊等のリスク軽減 解体費用や税負担変化
相続放棄等 将来の管理負担回避 他財産も取得できない

まとめ

函館にある実家が空き家になると、倒壊や防犯、近隣トラブルなど多くのリスクと責任が生じます。
相続登記の義務化も始まり、放置はペナルティにつながる可能性があります。
遠方在住の方こそ、実家の管理方法や今後の活用・処分の方針を早めに決めることが重要です。
当社では、相続後の名義や管理の整理、将来の選択肢の検討まで丁寧にサポートいたします。
「何から始めればよいか分からない」という段階でも構いませんので、まずはお気軽にご相談ください。


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