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実家の相続で売却を検討中の方必見 不動産会社選びと手続きの流れをご紹介

不動産相続

竹下  猛

筆者 竹下  猛

不動産キャリア13年

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相続した実家を売却したいと考えたとき、何から始めればよいのか分からず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。実家の売却には、「相続登記の手続き」や「遺産分割協議」など、通常の売却とは異なるポイントが数多く存在します。本記事では、相続した実家を売却する際に押さえておきたい基礎知識や、手続きの流れ、税金優遇の活用方法、スムーズに進めるためのコツを丁寧に解説します。悩みや不安の解消に、ぜひお役立てください。

相続した実家を売却する前に最初に確認すべきこと

まず、相続した不動産の名義を自分に変更する「相続登記」が必要かどうかを確認しましょう。2024年4月1日から、この相続登記が義務化されました。制度では、不動産を相続したことを知った日から原則として3年以内に登記申請を行わなければならず、正当な理由なしに期限を過ぎると10万円以下の過料が科される可能性があります。

また、義務化以前に発生した相続についても対象であり、その期限は施行日(2024年4月1日)または相続を知った日、いずれか遅い日から3年以内となります。つまり、過去に相続した実家で未登記のものがある場合は、2027年3月31日までに登記を済ませる必要があります。

さらに、遺産分割協議が整わないなどの事情で期限内に登記できない場合には、「相続人申告登記」という簡易な手続きもあります。これは相続人の一人が単独で「相続人です」と申し出るだけで義務を果たしたとみなされますが、所有権そのものの移転を伴わないため、売却には正式な相続登記が必要です。

項目内容期限
義務化後の相続相続を知った日から登記申請3年以内
義務化前の相続施行日または相続を知った日から2027年3月31日まで
申告登記(救済策)相続人申告登記で義務を果たした扱い3年以内

このように、相続登記の実施時期や方法によって手続きの進め方が異なり、また売却の可否にも直結しますので、できるだけ早めに進めることをおすすめします。

相続した実家を売却する際の手続きの流れ

相続登記が完了した後、実家の売却の流れは大きく「査定依頼」「媒介契約の締結」「販売活動」「売買契約」「引き渡し」という順序で進みます。

まず、査定依頼では複数の不動産会社に依頼し、査定書を比較することが重要です。査定書には売却価格の根拠や過去の取引事例が記載され、信頼できる判断材料になります。複数の会社に依頼することで、適正価格を把握しやすくなります。

次に媒介契約ですが、不動産会社との契約は「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の三種類があります。それぞれ契約条件や報告義務、自己発見取引の可否などに違いがあります。以下の表に簡潔にまとめました。

媒介契約の種類 複数社契約 自己発見取引 レインズ登録義務 報告義務
一般媒介契約 可能 可能 任意 なし
専任媒介契約 不可 可能 7日以内に登録 2週間に1回以上
専属専任媒介契約 不可 不可 5日以内に登録 1週間に1回以上

媒介契約を選ぶ際は、売却までのスピードや希望の自由度、販売活動への積極性などを考慮して選択することが大切です。

契約締結後、不動産会社は指定流通機構(REINS)への登録や広告、現地案内など販売活動を開始します。買主が条件に合えば交渉を進め、売買条件が整えば売買契約へ移ります。売買契約の前には宅地建物取引士による重要事項説明が行われ、契約後には手付金の授受が行われます。

最後に、引き渡し準備として所有権移転登記や各種書類の準備、現地の片付けなどを行い、一般的に1~2カ月間で引き渡しを完了させます。その後、必要に応じて税務申告も忘れず行いましょう。

税金の特例を活用するポイント

相続した実家を売却する際には、税負担を軽減できる制度がいくつかあります。ここでは、代表的な三つのポイントをわかりやすくご紹介いたします。

特例名 内容 注意点
空き家特例(3000万円控除) 相続した被相続人の居住用家屋とその敷地を売却する際、譲渡所得から最大3000万円を控除できます。ただし要件があります。 昭和56年5月31日以前築、相続開始後3年以内(最長2027年12月末まで)、耐震工事・取り壊しの要件あり、相続人3人以上では控除額が2000万円に
取得費加算の特例 相続税を支払った場合、取得費に相続税額の一部を加算でき、譲渡所得を抑えられます。 空き家特例との重複適用はできず、どちらかを選ぶ必要があります。
売却タイミング 相続開始後3年以内に売却すると、空き家特例が使いやすくなり、税負担が軽くなります。 期限を過ぎると特例が使えず、税負担が増えるため早めの対応が大切です。

まず「空き家特例」は、相続した実家が被相続人の居住用であり、昭和56年5月31日以前に建築された建物であること、相続開始後3年以内(現行制度では最大で令和9年12月31日まで)に売却することなどの要件を満たす場合、譲渡所得から最大3000万円を控除できます。耐震工事や取り壊しの要件もあり、相続人が3人以上いる場合は控除額が2000万円に減額されます 。

次に「取得費加算の特例」は、相続税を支払った場合にその一部を取得費に加算できる制度です。譲渡所得が下がり、結果的に税額が軽減されます。ただし「空き家特例」とは同時に適用できず、どちらかを選択する必要があります 。

また、売却のタイミングは節税に直結します。相続開始後3年以内に売却することで「空き家特例」が適用可能となり、その期限は制度改正により令和9年12月31日まで延長されています。期限を過ぎると適用できなくなるため、できるだけ早く対応することが望ましいです 。

売却をスムーズに進めるためのポイントと注意点

相続した実家を売却する際には、準備から相談先選びまで、さまざまな点に配慮することが大切です。

まず、内覧前には整理整頓を心がけ、すっきりした印象を与えることが重要です。不要な荷物を片づけることで、物件の魅力が伝わりやすくなり、内覧者のイメージも良くなります。また、ホームステージング—家具の配置や装飾によって空間を演出する工夫—を取り入れると、購入希望者が住まいのイメージをしやすくなり、成約につながりやすくなる効果があります。

次に、相続人間で気持ちをすり合わせることも忘れてはいけません。不動産を共有する場合、意見の不一致がトラブルの原因となることがあります。相続人全員で早期に話し合いの場を持ち、売却方針や代金の分け方を明確にしておくことで、心理的な負担が軽減され、円滑な手続きが期待できます。

最後に、専門家への相談も売却成功への大きな助けになります。例えば司法書士は、相続登記(名義変更)や抵当権抹消登記といった不動産に関する法的な書類作成・手続きの支援をしてくれます。税理士は、相続税や譲渡所得税の計算、控除や特例の適用など税務面の相談に適しています。相談内容に応じて、適切な専門家へ早めにサポートを求めることが、後の負担軽減につながります。これらを踏まえると、整理整頓、相続人間の合意形成、専門家との連携が、売却をスムーズに進める上での3本柱と言えるでしょう。

以下の表に、これらのポイントをまとめました。

ポイント 内容の要点
内覧前の準備 整理整頓・ホームステージングにより見栄えを良くする
相続人間の意思統一 売却方針や代金分配について早期に話し合いを行い心理的負担を軽減する
専門家への相談 司法書士による登記・書類対応、税理士による税務相談を早めに行う

まとめ

相続した実家を売却する際には、まず相続登記の手続きや遺産分割協議をしっかり行うことが重要です。手続きの流れや必要な準備を早めに進めることで、後の負担を減らしスムーズな売却が可能となります。また、税金の特例の活用や適切なタイミングでの売却は、節税につながる大切なポイントです。売却を円滑に進めるためには、整理整頓や専門家への相談も有効です。不安や疑問が生じた際は、ぜひお気軽にご相談ください。


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