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実家の相続手続きは何から始める?税金の種類や必要書類も簡単に解説

不動産相続

竹下  猛

筆者 竹下  猛

不動産キャリア13年

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実家を相続した際、「何から手をつければいいのか分からない」「税金や手続きが複雑そうで不安」と感じていませんか。実家の相続手続きには、思わぬ期限や費用、注意すべきルールが数多く関わっています。本記事では、相続発生直後に必要な準備から、名義変更や税金、維持管理まで、順を追って分かりやすく解説します。相続で悩む方が一歩踏み出せる確かな情報をお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

相続発生後にまず確認すべき準備と期限

相続が起きたら、まずは遺言書の有無と、誰が相続人になるか、そしてどのような財産があるかを速やかに確認することが大切です。戸籍や遺言書、預貯金、不動産、債務などを整理しましょう。

さらに、相続発生を知った日から原則として3か月以内に「相続放棄」あるいは「限定承認」のいずれかを選び、家庭裁判所へ申し立てをしないと、自動的に「単純承認」と見なされ、被相続人の債務まで含めてすべて背負うことになりますのでご注意ください。

加えて、税務の手続きも重要です。相続した方の所得について、被相続人の死亡日から数えて4か月以内に「準確定申告」を行う必要があります。また、相続財産の合計額が基礎控除を上回る場合には、相続開始から10か月以内に「相続税」の申告と納付を行わなければなりません。これらの期限を過ぎると、延滞税や加算税などのペナルティが発生する可能性があります。

項目内容期限
相続放棄・限定承認家庭裁判所へ申し立て相続発生を知ってから3か月以内
準確定申告被相続人の所得税の申告4か月以内
相続税の申告・納付相続税の申告と納付10か月以内

以上のように、相続開始と同時に複数の手続きと期限が重なりますので、まずは準備をしっかり整え、早めの対応を検討してください。

実家の名義変更(相続登記)とその税金のポイント

令和6年(2024年)4月1日から、相続による不動産の名義変更、いわゆる「相続登記」が義務化されました。不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記申請をしなければ、過料として10万円以下が科される可能性があります。なお、施行日前に相続した登記未了の不動産についても、令和9年(2027年)3月31日までに登記すれば過料の対象とはならない経過措置が設けられています。

登録免許税は、不動産の固定資産税評価額に税率0.4%を乗じて計算します。例えば評価額が2000万円であれば、登録免許税は約8万円相当になります。なお、土地の評価額が100万円以下の場合や、相続登記申請前に相続人が死亡した「数次相続」の場合など、一部のケースでは登録免許税が免除となる制度も2025年3月末まで限定で適用されています。

スムーズな登記の進行には、司法書士への相談が非常に有効です。書類の収集や評価額の確認、税額の計算や申請書の作成など、専門的な手続きには専門家の力を借りることで安心・迅速に進められます。

項目 内容
登記義務の期限 不動産取得を知った日から3年以内(経過措置で最大令和9年3月末まで)
登録免許税率 固定資産税評価額の0.4%
免除対象例 土地評価額100万円以下、数次相続による中間省略登記

税金の種類と相続時に活用できる主な特例制度

相続にあたっては、税の負担を軽減するために活用できる制度が複数あります。まず、相続税に関する基礎控除についてご説明します。相続税の基礎控除額は「3000万円+(法定相続人の数×600万円)」で算出されます。この枠内であれば相続税がかからず、基礎控除を超える場合には申告が必要になります (相続会議)。

次に、不動産売却時に役立つ「特例制度」です。主な制度として、小規模宅地等の特例により評価額を減額できるほか、以下の制度があります:

特例制度内容概要ポイント
小規模宅地等の特例相続後の宅地の評価を大幅に減額居住や事業用宅地に適用可能(要件に注意)
空き家特例(相続空き家の特例)譲渡所得から最大3000万円を控除昭和56年以前築、売却期限・耐震等の要件あり
取得費加算の特例取得費に相続税の一部を加算可能相続税課税済かつ期限内売却が要件

「空き家特例」は、被相続人が居住していた築古の家を相続後、相続開始から3年を経過する年の12月31日までに売却した場合、譲渡所得から最大で3000万円を控除できます。令和9年(2027年)12月31日まで延長されており、耐震改修・解体の要件も緩和されています(令和6年から買主による改修等も可)。

一方、「取得費加算の特例」は、相続税を納税したうえで、相続開始の翌日から3年10ヶ月以内に譲渡すれば、取得費に相続税の一部を加えることができ、譲渡所得税を軽減できます。ただし、空き家特例と取得費加算の特例は併用できず、どちらか有利な制度を選択する必要があります。

それぞれの特例は適用要件や期限が異なり、適切に利用すれば相続に関する税負担をかなり軽減できます。不動産や相続税に詳しい専門家への早めのご相談をおすすめします。

:実家をそのままにする際の注意点と維持費の負担

相続で実家を取得したまま空き家として所有し続ける場合、固定資産税や都市計画税、さらに維持管理にかかる費用など、多くの負担が生じます。まず、空き家であっても毎年1月1日の時点で所有者に課税される固定資産税と都市計画税は避けられません。固定資産税は評価額×1.4%、都市計画税は評価額×0.3%で課税されますが、住宅用地に該当する場合には軽減措置があり、土地部分の税負担が大幅に軽減されます。例えば土地が200平方メートル以下の場合、固定資産税は評価額の6分の1、都市計画税は3分の1まで引き下げられます。しかしながら、空き家が傷んで特定空き家と認定されたり、管理不全空き家に該当すると、こうした軽減措置が外され、税額が最大6倍に跳ね上がるおそれがあります 。

また、空き家の年間維持費については実際にさまざまな項目が含まれます。たとえば固定資産税(建物・土地)、都市計画税、水道光熱費、火災保険料、庭の手入れや修繕費、管理サービス費などを合計すると、年間で約20万円から最大で95万円にもなるケースがあります。都市部では固定資産税・都市計画税だけでも年間20万円前後に達することがありますので、総合的な費用負担としてしっかり見積もっておく必要があります 。

以下の表には、主な費用項目を整理してまとめています。

項目内容年間目安
固定資産税・都市計画税住宅用地軽減後/軽減外で追加負担~数十万円
水道光熱費・保険料・修繕費空き家の管理や安全確保数万円~十数万円
管理サービス費遠隔地などでの定期巡回・維持管理数万円~十数万円

さらに、空き家を放置したままにしておくと、自治体による“特定空き家”または“管理不全空き家”への指定リスクが高まります。指定されると助言・指導、勧告といった段階を経て、改善されなければ住宅用地軽減が適用外となり、翌年度から税負担が大きく増加します。その後もなお改善が見られない場合は、命令・過料や最終的には行政代執行による強制解体・解体費用の請求という流れになる可能性もあり、所有者には重大な影響があります 。

まとめ

実家を相続する際は、遺言の有無や相続人・財産の確認に始まり、相続放棄や限定承認、準確定申告、そして相続税の申告・納付といった期限を守ることが重要です。名義変更(相続登記)は義務化されており、申請が遅れると過料の対象となるため注意が必要です。税金面では基礎控除や各種特例の活用で負担を軽減できる場面も多く、知識を持つことでメリットが得られます。また、実家を空き家のまま放置すると多くの維持費や追加課税のリスクが発生するため、早めの対策が肝心です。不安な点や迷いがあれば、ぜひ一度専門家へ相談してみてください。


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