不動産売却で仲介と買取はどう違う?メリットデメリットも解説の画像

不動産売却で仲介と買取はどう違う?メリットデメリットも解説

不動産売却

竹下  猛

筆者 竹下  猛

不動産キャリア13年

私たちは地域での売上No.1ではなく、顧客満足度No.1を目指しています。売上が高い会社でも、必ずしも内容が充実しているわけではありませんが、私は質の高いサービスを提供すれば、自然と売上もついてくると信じています。お客様が気軽に相談できる、安心して何でも話せる場所を目指し、誠実で分かりやすい対応を心がけています。お困りごとがあれば、ぜひお気軽にご来店ください。

不動産を売却する際、「仲介」と「買取」という二つの方法があることをご存じでしょうか。どちらが自分に最適なのか迷われている方も多いはずです。しかし、それぞれには明確な違いがあり、選択によって得られるメリットやデメリットも異なります。この記事では、不動産売却において仲介と買取の基本的な仕組みや特徴を分かりやすく解説し、どなたでも納得して選択いただけるよう丁寧にご案内いたします。今後の大切な判断材料として、ぜひ最後までご覧ください。

仲介とは何か、買取とは何か、それぞれの基本的な仕組みと違い

不動産の売却方法には、大きく分けて「仲介」と「買取」の二つがあります。それぞれの定義を以下にご紹介します。

まず〈仲介〉とは、売主様が所有する物件を、不動産会社が仲介役として購入希望者(個人)を探し、売買契約を成立させる方法です。売却価格は市場価格に近くなることが多く、交渉次第ではそれ以上の価格で成約する可能性もあります。一方で、内覧対応や広告掲載といった販売活動が必要で、売却に時間や手間を要する点が特徴です。

次に〈買取〉とは、不動産会社が売主様の物件を直接買い取る方法です。売却期間が数日から1週間と非常に短く、内覧や広告活動が不要で手間が省ける一方で、価格は市場価格のおよそ6~8割程度になることが多いです。契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)が免責されるケースも多い点も特徴です。

このように、仲介と買取は売却の主体(個人か業者か)、プロセスの流れや期間、負担する責任の範囲などが異なります。本記事は「仲介と買取の違いをしっかり理解したい方」を対象に、両者の違いを整理し、ご自身に最適な売却方法を選ぶ手助けをすることを目的としています。

以下に、それぞれの売却プロセスを比較しやすいよう表にまとめました。

項目 仲介 買取
売却先 個人(購入希望者) 不動産会社
売却期間 数か月以上(広告・内覧あり) 数日~1週間程度(査定合意後すぐ)
価格傾向 市場価格に近い、交渉次第で高値可能 相場の6~8割程度で決定されることが多い

仲介のメリットとデメリット

まず仲介のメリットですが、一般の方への販売活動を通じて市場価格に近い、あるいはそれ以上の価格で売却できる可能性がある点があげられます。不動産会社は広告活動や内覧対応を通じて、多様な購入希望者との出会いを創出しますので、高値を引き出せるチャンスが広がります。

さらに、購入希望者とのやりとりや内覧を通じて、「もっとこうしたら売れやすい」という意見を取り入れ、売却戦略を柔軟に練ることができる点もメリットの一つです。

一方、仲介のデメリットとしては、売却までに時間がかかることが挙げられます。購入希望者探しや住宅ローン審査などの過程を経るため、買取と比べてかなりスピードが劣ります。また、仲介手数料(売却価格×3%+6万円+消費税)が必要となるため、総収益は減少する可能性があります。

さらに、売却後に契約不適合責任を負うリスクも避けられません。不具合が発覚した場合に、修繕や損害賠償の義務が生じる可能性があります。加えて、広告活動が必須となるため、周囲に売却が知られてしまう点も気になる方にはデメリットとなり得ます。

このように、仲介は「できるだけ高く売りたい」「価格にこだわりたい」方には適していますが、その反面、時間と手間、費用、責任を伴う方法であることを理解いただくことが重要です。

以下に、仲介のメリットとデメリットを簡潔にまとめた表をご用意いたしました。

項目 メリット デメリット
価格 市場価格に近い価格での売却が可能 交渉次第で価格が下がる可能性もあり
期間・手間 内覧を通じた戦略立案ができる 売却までに時間と対応の手間がかかる
コスト・責任 プロの対応で安心感がある 仲介手数料と契約不適合責任のリスク

買取のメリットとデメリット

買取には、仲介売却とは異なる大きな利点があります。まず、買取を選ぶ最も大きなメリットは「迅速な現金化が可能」という点です。不動産会社が直接買い取るため、最短で一週間ほどで売却が完了し、代金を受け取ることができる場合があります。広告掲載・内覧対応などの手間が不要であるため、売却にかける労力を大幅に省けます。また、仲介手数料が不要であることに加え、契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任)を免責する条件とするケースが多く、売主のリスクも軽減されます。

一方で、買取には明確なデメリットも存在します。最も顕著なのは「売却価格が低くなる傾向がある」という点です。目安として市場価格(仲介にかけた場合の価格)の約7~8割、ときには6割ほどの金額となります。これは、不動産会社がリフォーム費用や再販までのリスクを乗せて価格を下げるためです。また、買取対象となる物件の条件に制限があるため、物件によっては買取が難しい場合もあります。

以下に、買取のメリットとデメリットを表形式で整理しました。

項目メリットデメリット
現金化の速さ最短1週間ほどで売却完了・現金受領価格が市場価格より大幅に低くなる傾向
手間と費用広告・内覧不要、仲介手数料なし買取対象が限定される場合がある
責任の軽減契約不適合責任の免責特約が可能免責でも故意の欠陥隠しには責任が残る

買取は、「すぐに現金化したい」「売却に手間をかけたくない」「売却後の責任をできるだけ軽減したい」という方に向いています。ただし、価格の低さや条件の制限には注意が必要です。

両者を比較して、自分に合った選び方

不動産売却にあたって、「価格」「スピード」「手間」「リスク(責任)」の4つの観点から仲介と買取を比較して、ご自身に合った方法を選びましょう。

観点仲介買取
価格市場価格に近く、競合によっては高値も期待できる相場の6〜8割程度になる傾向がある
スピード数か月以上かかることもある査定後、数日~数週間で現金化できる
手間内覧対応や広告活動が必要で手間がかかる内覧・広告不要で秘密に進めやすい
リスク(責任)売却後も契約不適合責任を負う原則として契約不適合責任が免除されることが多い

それぞれの特徴を踏まえ、迷ったときの判断基準をご紹介します。

・「なるべく高く売りたい」「時間に余裕がある」方は仲介が向いています。市場の動向を見ながら交渉できるため、高値の可能性がありますし、希望価格で売れるタイミングを狙えます。

・「できるだけ早く現金化したい」「手間をかけたくない」方には買取がおすすめです。広告掲載や複数の内覧対応が不要で、売却後の責任も軽減されることが一般的です。

また、仲介でも一定期間内に売れなかった場合、不動産会社があらかじめ約束した価格で買い取ってくれる「買取保証付き仲介」という選択肢もあります。これにより、一定期間は高値を狙いつつ、売れ残りのリスクに備えることができます。

このように、ご自身が「時間を重視するのか」「価格を重視するのか」「手間・責任の軽減を求めるのか」によって、仲介・買取・その両方を併せた買取保証付き仲介など、最適な売却方法が見えてきます。

まとめ

不動産の売却方法には、仲介と買取という二つの選択肢があります。それぞれ、売却価格や手間、スピード、売主の責任などに特徴があります。仲介は時間をかけて高値を目指したい方に向き、買取は素早く現金化したい方や手間を省きたい方に最適です。自分の状況や希望を明確にし、最良の方法を選ぶことで納得できる売却を実現しましょう。分からない点があれば、気軽に専門家へ相談することも大切です。


~ブログリンク~
お問い合わせはこちら

”不動産売却”おすすめ記事

  • 不動産売却で買取が向いているのはどんなケース?急ぎで現金化したい方へ選び方も解説の画像

    不動産売却で買取が向いているのはどんなケース?急ぎで現金化したい方へ選び方も解説

    不動産売却

  • 函館市で不動産会社を探すなら少数精鋭が安心!信頼できる選び方を解説の画像

    函館市で不動産会社を探すなら少数精鋭が安心!信頼できる選び方を解説

    不動産売却

  • 不動産売却で失敗しない方法は?緑地の売却手順と注意点を解説の画像

    不動産売却で失敗しない方法は?緑地の売却手順と注意点を解説

    不動産売却

  • 相続不動産の緑地売却は何から始める?方法や手続きの流れも解説の画像

    相続不動産の緑地売却は何から始める?方法や手続きの流れも解説

    不動産売却

  • 不動産売却で税金はどこに注意すべき?緑地指定を活用した対策方法も紹介の画像

    不動産売却で税金はどこに注意すべき?緑地指定を活用した対策方法も紹介

    不動産売却

  • 正直不動産の魅力とは?信頼できる理由をわかりやすく解説の画像

    正直不動産の魅力とは?信頼できる理由をわかりやすく解説

    不動産売却

もっと見る